脳神経外科の道を歩まれる方々へ vol.4

◆第4週目◆
 私がまだ頑張ろうと思うのは、脳腫瘍やてんかん、血管障害などで苦しんでいる患者さんに医療を行うに当たって、若い教室員と共に手術をしていると、まだ少しは自分が役に立つのではないかと思うからです。
 若い時代に外傷から始まった脳神経外科医の経歴の中で、いつもこのような気持ちが絶えることなく、40年経過した今でもさらに燃えているというわけですから、結局自分は脳外科医に向いていたのだと判断しております。現在、脳外科医になろうとされている若い先生方、自分が脳外科医に向いているかどうか今の時点で判断することは難しいと思いますが、もし、脳外科で研修してみて面白いと思われれば積極的に脳外科医を選択してみてください。好きこそものの上手なれという言葉があるように、恐らく脳外科にはまって生涯脳外科医を続けることになるのではないでしょうか。
 脳神経外科は昔に比べ手術時間も短縮され、手術成績も向上しました。更に色々な治療手段があり、必ずしも観血的な治療だけでなく、脳を刺激したり、ガンマナイフなどの放射線治療を施したりするので大変興味深い分野です。
 よその分野の先生から言わせると脳外科は大変で3Kであると言う方も多いと思いますが、現状は女子医大では1日に4-5例手術があったとしても、夕方にはほとんど終わっております。 ただ、解剖の勉強や手術手技で悩むことは多いので、その分生活が勉強の方に取られますが、昔に比べて術後の容態も安定するようになり、呼び出されることも少なく、余暇が全く無いわけではありません。更に脳外科は勉強することが多い代わりにつぶしも利きますので、途中でガンマナイフの専門となったり、血管内治療の専門になったり、最近では脊椎外科の専門になる人も多いようです。
 ある程度脳外科一般を極めてから、それぞれの適性に応じてsubspecialtyに分かれるのも悪くないのではないでしょうか?
 今後外科医に対してincentiveが付くようになれば、欧米の脳外科医並みの快適な生活も夢ではないと思います。

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  2009/03/06 脳神経外科の道を歩まれる方々へ vol.1
  2009/03/13 脳神経外科の道を歩まれる方々へ vol.2
  2009/03/20 脳神経外科の道を歩まれる方々へ vol.3
  2009/03/27 脳神経外科の道を歩まれる方々へ vol.4