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2005年07月01日

プラセンタの化粧品

木曜日は研究日にしています。この日は診療をせずに共同研究や共同開発をしている企業や先生との打ち合わせをしたり、雑誌や新聞のインタヴューなど受ける日にしています。
 例えばさかのぼってみると、先週の木曜日は日本最大のシップ剤のシェアを誇る製薬会社と新しいフェイシャルパックの開発の打ち合わせをしました。その後で、第2世代IPLエリプスフレックスの日本のディストリビューターのガデリウスの方と打ち合わせをしました。
 その前の週は「ゆほびか」の記者の方がコエンザイムQ10のクリームについて取材に来られました。今、若返りの成分として話題になっているコエンザイムQ10が化粧品成分として日本で許可になったのは昨年の10月のことですが、私はこの成分にずっと以前に注目し、1999年から患者さんにしわとりクリームとしてお分けしてきました。ですから、数年前に日本でサプリメントの成分として認可が下りたときから、「日本で始めてコエンザイムQ10を美容に使用した医師」として、多くのテレビや雑誌の取材や講演依頼を受けるようになりました。来月号にはこの雑誌のほかにもPSという雑誌にQ10についての私のコメントが載るはずです。この日はこのあと、セルライト治療器のトリアクティヴというレーザーとマッサージと血管運動のための冷却を組み合わせた機械の販売会社の方と打ち合わせを行いました。この機械を1年半使用した結果を秋の学会で発表するための打ち合わせです。セルライトの治療と皮下脂肪を取り除いてやせることとがしばしば混同されています。また、男性の医師の中にはセルライトがどんなものか知らない方も多いのではないかと思います。一旦セルライトのでこぼこができてしまうとダイエットでやせたとしても治らないのです。セルライトの治療は根気が要るである、ということをセルライトについて簡単に考えている、特に男性の先生達にどうわかってもらうかがこの学会発表の課題です。
 さて、今日は私がブログを始めるよう提案された社員の方がSEの方を連れてこられました。ブログを私が自分で書き込めるよう指導してくださいましたが、写真のレイアウトなど難しそうなのでやはり当分今のまま、社員さんに文章と写真をメールでお送りしてあとはお任せする、ということにしました。そのあと、京都で唯一自社工場を持っているという化粧品製造会社の社長さんにお目にかかり、平野神社の目の前にある本社兼工場にお邪魔しました。便利かつ環境のよいところにあり、研究設備も備えた清潔で設備の整った施設にも感心しましたが、私にとって何よりも興味深かったのがこの会社の目玉である化粧品の主成分、プラセンタにまつわる話でした。私が京大病院形成外科の研修医をしていた21年前、今は開業されている高名な形成外科医の上司の外来についていると、「大矢軟膏」を塗って治療していると言う患者さんが来られました。火傷あとの盛り上がりである「肥厚性瘢痕」の治療として、その軟膏を塗り、その上を包帯で巻くという治療です。上司は「大矢先生は効きもしない薬を塗って包帯でぐるぐる巻きにして、こんなんでは格好が悪くて患者さんは外にも出られないではないか。こんな治療を何ヶ月も続けるのだよ。」と非難されました。しかしながら、当時大矢先生のところには火傷などの傷あとの治療のために大変多くの患者さんが詰め掛けていると聞いていました。上司は、患者が多く集まるのは宗教に集まる信者みたいなものだよ、とおっしゃいました。上司がその治療方法をあまり悪く言われるので、薬の成分について質問するのもはばかられ、疑問を残したままでいました。その6年後ごろより私は独自に肥厚性瘢痕に対してプラセンタをイオン導入する治療を始めるようになり、よい成果があげられるようになり、論文にも書きました。さて、本日訪ねた化粧品会社の社長さんより、18年前に化粧品として製品化したプラセンタ入りクリームの前身は医薬品であり、大矢軟膏そのものであるとの驚きの事実を聞いたのです。それならば大矢軟膏は肥厚性瘢痕によい効果があったはずだ。それで多くの患者さんが集まっておられたのだ。21年来の疑問が解けました。

投稿者 biyou : 2005年07月01日 18:15

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