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2005年07月31日

日本の文化

いよいよRoxとJohnの日本滞在も終わりに近づき、明日帰国の途に付かれます。最後の日曜日は日本の文化に浸りました。朝は都ホテルのプールでひと泳ぎした後、チェックアウトし、伏見へと向かいました。創業380年を誇る大手筋のお茶の老舗、松田桃香園(http://toukouen.jp/)の13代目当主は私と中学高校の同級生で、33歳で両親を亡くされてから女一人で老舗を切り盛りするどころか、次々と新しいアイディアを考え出され、事業をますます発展させておられます。ここで抹茶茶碗に絵付けをさせていただきました。Roxは鳥獣戯画のうさぎを筆で書いたのですが、これがお手本の絵と寸分狂わないあまりもの腕に私達も店の人たちもとても驚きました。そのうえ描かれるのがとても早く、私達が一つの茶碗を仕上げているあいだにさらに鳥獣戯画のかえるの絵のお茶碗も描かれ、さらには当主の松田須英子さんにお抹茶の点て方まで教えてもらわれました。そしてBostonに帰ってもお抹茶を点てるとおっしゃり、松田さんデザインの漆塗りの引き出しに入った野点セット、「京のお抹茶しまひょ」(http://www.shinise.ne.jp/options/shinise/pa_toppage.asp?temp_id=20&shp=19)を購入されました。これはシンプルでいて、細かいところまで配慮の行き届いた優れたデザインでとても感心しました。そのあと、松田さんの案内で御香宮に茅の輪の神事を見に行きました。7月31日は一年で一番暑い日とされていて、茅で作った輪を8の字を描きながらくぐり、無病息災を願う日だそうです。締めくくりは診療所の近所の「うしのほね」で夕食でした。あまりに楽しい一日でしたので、お昼ごはんを食べるのを忘れていました。

投稿者 biyou : 18:33 | コメント (0)

2005年07月30日

特別講演

都ホテル京都でエルビウムヤグレーザー臨床研究会が開かれ、私とRox Anderson教授が特別講演をしました。この会は歯科用エルビウムヤグレーザーを使用されている歯科の先生方800人程度からなる会で、毎年研究会を開催し、会員外から特別講演者を招待されているとのことで、今年は私に皮膚科形成外科領域でレーザーがどのように使用されているか話してほしいという依頼がありました。たまたま、Roxが来日されている日と重なったため、是非とも、という会からの依頼で2人で講演ということになりました。Roxはこれからの分野であり、彼がすでに素晴らしい発明をいくつも世に送り出している、光をもちいた診断法について話されました。私が同時通訳をしましたが、機械の設計模式図の説明などとなると、私の理解を超えていましたので訳せないところもありました。特別講演の抄録を添付します。

❑特別講演


Laser Microscopy and Imaging for Oral Applications

Harvard Medical School, Boston Massachusetts
R. Rox Anderson, MD;


Lasers are being used for surgery of hard and soft tissues in the mouth, but the oral diagnostic applications of lasers have not yet been developed. There are some promising technologies emerging now, for both diagnosis and for guiding treatment. Confocal laser microscopy is a research device that provides high resolution images of oral mucosa, but is not well compatible with fiber optics. Optical coherence tomography (OCT) is a laser imaging technology that has the advantages of high resolution, fast speed, and flexible delivery through optical fibers. OCT creates images of light scattered back from inside the tissue. OCT was invented for imaging the retina, and has been used for almost a decade in ophthalmology. However, recent advances make it possible to perform OCT through fiber optics. We recently developed a high-speed version of OCT for endoscopy, using scanning catheters. Near-infrared light is used, providing image depth of several millimeters and resolution of about 10 micrometers. It takes only a few seconds to take images of oral structures including teeth, gingiva and mucosa. Potential applications of OCT in dentistry, oral surgery, and laser surgery will be discussed.
❑特別講演


レーザー・IPLの形成外科・皮膚科領域での臨床使用

京都市開業  鈴木形成外科院長
鈴木晴恵
 1960年にMaiman博士がルビーレーザー発振に成功するとすぐに医療への臨床使用が始まったが、我々が携わる形成外科・皮膚科領域にレーザー治療本来のメリットがもたらされたのは1983年にRox Anderson 博士がselective photothermolysis の理論をといてからである。マサチューセッツ工科大学時代に光の研究に興味を抱き、すでに物理学者として皮膚光学について多くの論文を生み出していた博士は1980年、29歳で入学したハーバード大学医学部の1年生のとき皮膚科医対象のあるセミナーに参加して単純性血管腫(赤あざ)の症例をはじめて見た。アルゴンレーザー照射により瘢痕のできた多くの赤ちゃんの症例に衝撃を覚えた。何とか傷あと無しにこの子たちから赤あざだけを取り除けないものか、できるはずだ、とすぐに考え始めた。アルゴンの波長は悪くはない。しかし、照射時間が問題だ。血管だけが熱せられ、周囲組織に悪影響を与えるまでに冷め切らなければならない。セミナーでは組織像も紹介され、あざの血管の直径もわかった。あとは数学的に計算をすればよい。バスに乗り、地下鉄に乗り継いで家に帰り着くまでに理論はすでにほぼ出来上がっていた。この論文が出版されたのは1年後の1981年。さらに実際にレーザーを組み立て動物実験をして組織像で証明し、1983年に現在レーザー治療に携わる医師や研究者達が皆、バイブルとしてあがめる論文がscience誌に掲載された。博士は学生時代も医学部の授業が終わると毎日明け方まで研究室で実験を繰り返していた。もちろん、実験器具のレーザー装置はみな博士が自ら作った。 奇しくも博士と同じく1984年に医科大学を卒業した演者は1988年よりレーザー治療に携わる機会を得た。博士が大学1年生のときに思いついて完成し、日本に導入されたばかりの赤あざ治療用ダイレーザー装置を有色人種である日本人に用いるため試行錯誤を繰り返した。1991年、博士が刺青治療用に開発したQスイッチNd:YAGレーザーを日本人に多い太田母斑(青あざ)の治療に応用したいと考え、助言を求めたのが博士との親交の始まりである。博士に、「理論上可能なはずだ。きっとできると思う。しかし、これは日本人である貴方が是非やってください。」と励まされ、1992年にQスイッチアレキサンドライトレーザーとQスイッチNd:YAGレーザーを日本に導入し青あざの治療を開始した。白人に比べ傷あとが目立ちやすい有色人種はメスを使った形成外科手術も難しいが、皮膚の色素のコントロールが必要なためレーザー治療も単純にはいかない。 博士と話していると次々に新しいアイデアが湧いてくる。全てどうすればあの患者さんを治してあげられるか、という博士の人間性から生まれてくるアイデアである。 今日形成外科・皮膚科領域でレーザー/IPLで行える治療は多岐にわたるが、その殆どが博士の考えなくしては実現できなかったことである。

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2005年07月28日

木曜日

木曜日は研究日とさせていただいており、診療はしていません。取材を受けたり、研究の打ち合わせなどに使っています。今日は朝一番に京都の情報誌である“LEAF”の取材がありました。スキンケアについてのアドバイスを求めてこられました。“LEAF”さんはレストランやトレンディースポットなどいつも楽しい情報を満載されているので、陶芸体験できるところはないか尋ねてみました。やはり、昨年京都の伝統工芸体験スポットを取材されたとかで早速その日の予約を取ることができました。
 その取材のあとは先日韓国で学会発表したにきび治療の新しい成分について開発会社と打ち合わせ。この成分を他の有効成分と組み合わせて化粧品に配合して“肌が乾燥するのににきびができる”、というおとなのにきびの化粧品を開発しようと思っています。近々化粧品会社の開発の方と打ち合わせ予定です。
 打ち合わせのあとRox Anderson先生を迎えに行き、京都駅のホテルグランビアに急ぎました。同窓生の友人が開くお茶会に出席するためです。10人程度の落ち着いた会で、お茶のお道具一切から掛け軸、お花まで友人の松田さんがこの日のために用意されたそれは立派なお席でした。皆さん美しい着物姿で出席されていました。そこへ私たち2人はジーンズと半ズボンという出で立ちでしかも少々遅刻して現れてしまいました。Roxはお茶のお作法が細かく決められていることやお茶杓や棗にまで名前がついていることにとても驚いておられました。お菓子はこの日本滞在中に何度もいただかれる機会があり、すっかり好物となった麩まんじゅうでした。
 お茶会の後に行ったのは宇治の京都寄りにある炭山です。清水焼をされている若い陶芸家達が移り住み陶芸団地を作ったところだそうです。陶芸家の安藤さんご夫婦にお世話になり、てひねりとろくろを楽しませていただきました。娘と後輩の先生一人も参加し、みなとても楽しく過ごし、いつまでも作っていたい気分でした。



投稿者 biyou : 18:29 | コメント (0)

2005年07月26日

レーザー治療についての相談




7月17日に和歌山の根来寺の仏画家、牧宥恵氏のお宅に招かれ、奥様の驚くような素晴らしい手料理の数々をご馳走になりました。Rox Anderson教授もアーティストを目指している息子のJohnさんも牧宥恵氏の作品とお人柄に大感激でした。写真はいっしょにご馳走になった外科の先生のところの赤ちゃんが牧宥恵氏そっくり、とRoxが言い出し、それならば、と宥恵氏の奥様がめがねをかけてみさせているところです。

 Rox Anderson教授をお迎えしてから通常の仕事の上、毎日何かと行事があり忙しく、ブログを書く時間がなかなか取れません。また、本日まで少し旅行にも出ていたのですが、なかなかインターネットにアクセスできずに困りました。なんと、新高輪プリンスホテルでも部屋からアクセスできず、ビズネスセンターも早くに閉まっているため、フロントに聞きますと「品川プリンスホテルのインターネットカフェに行ってください」と言われてしまいました。
 ようやくクリニックに戻り、書いています。明日はRox Andersonにレーザー治療について相談したいという方々の予約が朝から夜までびっしり詰まっています。
 ご相談のメールが来ていましたのでご紹介します。

----- Original Message -----
Subject: 鈴木形成外科にお問い合せ


> 私の子供についての相談です。現在生後4ヶ月ですが足首に青いあざがあります。健
> 診で「蒙古斑の一種かもしれないが濃いので将来消えない可能性がある。」と言われ
> ました。消えるものなら消してあげたいのでいろいろ調べたところ、鈴木先生の病院
> でレーザー治療があると知り早速メールしてみました。少し遠いのですが、何回くら
> い通院しないといけないのでしょうか。また必ずあざはきれいに消えるのでしょう
> か。

お返事
異所性蒙古斑は思春期に広がり、濃くなることが多い太田母斑や伊藤母斑とは違い、だんだんと薄くなる傾向にありますが、濃い場合は特に消え残ってしまうことも多いです。ご心配なら、治療をされればよいでしょう。足首だけの小範囲でしたら、比較的短時間の治療で副作用なく消えてしまいます。3カ月おきに2,3回照射します。
麻酔シールをはり1時間待っていただきます。実際の治療時間自体は1分くらいです。
治療部位は日焼けしないで下さい。 日焼けしていれば治療は延期となります。
適切に治療する限り副作用はなく、完全に取り除くことが可能です。
治療をすると決められたなら、本人があざがあったことも痛い思いをしたことも覚えていず、範囲も狭い、したがって治療時間も短い、治療の妨げになる日焼けの機会も少ない、赤ちゃんのうちに治療をしてしまわれることをお勧めします。
鈴木形成外科
鈴木晴恵

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2005年07月09日

桝形商店街のお祭り

昨日は手術が終えるとすぐに帰宅しました。子供達と近所の桝形商店街のお祭りに行くためです。Johnの英語教室は出町商店街に場所を変えてのフィールド学習です。7時に帰ると、Johnと3人の小学3年生の女の子達はBonBonCafeの前でお待ちかねでした。平日の英語教室は子供達が学校から戻るとすぐに始め、夕食もJohnが作っていっしょに食べます。昨日はうどんを作ってくれたとのことです。食事のあと1時間あまり、お祭りを楽しみました。お化屋敷では3人の子供だけでなく後ろから来た別のグループの女の子達もキャーキャー叫びながら皆だんごになってJohnにしがみついて歩いたそうです。私は子供達に金魚やら食べかけのカキ氷やら、両手にいっぱい持たされて出口で待っていました。怖さのあまり一人は泣きながら出てきました。出てくると今度はお化け屋敷の外に出てきたお化けのお兄さんを3人でからかったり、いじめたり。Johnは初めて金魚すくいなるものを見て感心していました。子供達がすくうのを見ていると、金魚屋のおじさんがJohnにサービスでさせてくれました。慎重な彼はすぐにこつをのみこみ、何匹かすくっていました。お祭りでは金魚すくいが一番好きと申すうちの子供は一つの網(というのかどうか知りませんが)で18匹すくっていました。Johnの英語教室も明日の日曜日が最終です。子供達にとってもJohnにとっても良い思い出になることと思います。明日の夕方にはお父さんと弟が来日します。

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2005年07月08日

お休み

今日はお休みです。

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2005年07月07日

お休み

今日はお休みです。

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2005年07月06日

フォトフェイシャル機器に関して

一般の方からだけではなく、医療機器や美容機器取り扱い業者の方からも質問をしばしばいただきます。本日は下記のご質問をいただいたので、ここで私の返事を紹介します。

度々申し訳ございませんが、フォトフェイシャル機器に関してお聞きしたいのです
が、フォトフェイシャル機器の価格や機能を教えていただきたく思います。
一応、ネット等を利用して探しては見ましたが…
色々と申し訳ございませんが、よろしくお願いします。

 1998年、イスラエルに本社を持つESCシャープラン社のご好意でIPL(Intense Pulsed Light)装置、フォトーダーム、引き続いて、ヴァスキュライトを貸してもらいました。担当のアメリカ人の社員の方がレーザー治療に携わっている日本中の医師を面接して回り、私を含めた2人の医師を選び、2人はサンディエゴで開かれたIPLのワークショップへ招待されました。その後、私の元に日本初のIPL装置が届けられました。
 IPLとはレーザーが単一波長の光であるのに対し、カメラのフラッシュと同様、全ての波長の光が交じり合った白色の光を高エネルギーで発します。使用フィルターにより、皮膚に有害な紫外線領域を含めたフィルターに表示された波長より短い波長をカットオフします。治療目的に応じ、フィルターやパルス幅(照射時間)などの照射条件を工夫します。
 私の当初のIPLの使用目的は色素(ダイ)レーザーで治療の限界が来た赤あざの更なる改善や、黒あざの効率的な治療を追及すること、および脱毛でした。そして、それなりの使用効果が上がりました。実はその2年くらい前からアメリカレーザー医学会でIPLでの治療の発表が出てきていましたが、評判の悪いものでした。ですから、私がIPLを使い始めていると聞くとアメリカの知人医師たちは「それってほんとはどうなの?」と興味深げに尋ねてきます。私はアメリカでの初期の適用が悪かったのだと思います。なぜなら、その頃の発表は主に刺青治療にIPLを用いた発表であり、色が多少薄くなったものの傷あとができている症例を「効いた」として発表していたからです。刺青治療には照射時間が長すぎたのです。IPLの照射時間は通常ミリ秒単位です。刺青のインクをターゲットにするにはRox Anderson教授が開発したナノ秒単位という極端に短い照射時間を用いたQスイッチレーザーを用いることでよい結果が得られることがすでによく知られており、傷あとの生じた症例を、学会員の先生達は「何をいまさら」という目で見ていたのです。
 ところがこのIPL装置をアメリカのPatric Bitter Jr.先生はまったく違う方法で使用し始めました。IPLが幅広い波長の光を出すことを利用して、これを弱めの出力で顔中にあて、しみやくすみ、赤ら顔、毛穴のひらき、産毛、皮膚のはり、などをダウンタイムなく3週間ごとに5回くらいかけて徐々に改善していこうというものです。彼が「フォトフェイシャル」と名づけ、アメリカで人気となってきたこの方法を日本人にも試してみてくれないかと、その後設立されたESCシャープラン日本支社の社員の方たちが頼みに来られました。2000年の早春でした。今までは、いかに効率よくできるだけ少ない治療回数で目的としたものを改善するか、という観点で治療方法を工夫してきたのですが、今度はまったく正反対の考え方です。いかに他人に治療していることを気付かれずに、少しずつ、でも確実に、肌全体をよくしていく、というものです。やってみると、これが日本人のニーズによくマッチしたようで、大変人気の高い治療になり、雑誌やテレビにもよく取り上げられるようになりました。2000年に同じ装置を貸してもらわれた関東の大学病院もこの「フォトフェイシャル」を始めたため、「大学病院でも行われている」ということも人気に拍車をかけることになったと思います。
 ところが、人気に応じて内科や産婦人科、整形外科といった、皮膚にも美容にも縁のなかった科の医師たちがフォトフェイシャルを手がけるようになって来ました。私は機械を貸していただいている身ですから、機械のユーザーの先生方のご質問には可能な限りお答えしていました。ところが、まったく皮膚の治療についてご存知のない先生方から、「しみに種類があるのですか」などという返答に困るような初歩的な質問を多く受けるようになりました。また、ノーダウンタイムが売り物のはずの治療ですが、やけどの状態になってしまったり、しみが却って濃くなってしまったり、など副作用も多く見られるようになりました。反対に副作用を恐れるあまりうんと弱い出力で治療するためか、「5回通ったが何の改善もなく、お金をどぶに捨てた気分」という声も聞かれるようになりました。術者や治療施設によって結果に随分バラつきが見られるようでした。
 そこで登場したのが第2世代IPLです。ダブルフィルターで短い波長だけでなく、熱エネルギーとなり、不要に皮膚を熱してしまう長波長領域の光をもカットオフするのが特徴です。皮膚が過剰に熱せられるともちろん火傷を起こします。治療に使うエネルギーの2倍のエネルギーが熱となって消費されてしまうため、効果を得るためには高いエネルギーを使用しなくてはなりません。高いエネルギーを用いることにより、色素沈着も起こしやすくなります。熱の発生を抑えるために皮膚を冷たいジェルや特殊な冷却装置によって冷やします。すると毛細血管が縮んでしまうため赤ら顔の治療がうまくできません。第2世代IPL装置の登場によりこれらが解決されたのです。第2世代IPLではフォトフェイシャルの3分の1のエネルギーで同等以上の改善が得られます。それだけ副作用の危険性が低くなるということです。1.5回の治療がフォトフェイシャル5回分の効果に相当すると言われます。治療の手間としては同等なので1回あたりの治療費は値上げ不要です。このEllipse Flexという装置はデンマークのDDD社がルミナス社(元ESCシャープラン社)とは別に独自に長年かけて開発してきた装置で、前に写真をご紹介したデンマークのPeter Bjerring教授がずっと開発に関与されてきたものです。
 私がIPLを使用し始めてから、Rox Anderson教授がしきりに、IPLはどうだ?と学会などで出会うと質問されます。レーザー治療の開発者なのになぜIPLに興味があるのですか、と尋ねてみたところ、「赤あざを光で治療しようと思い立った1980年当時、まずIPLで治療してみようと思って試したのですが、適切な条件を出せる機械が作れなかったので、レーザー装置を作ることにしたのです。」という返事が帰ってきました。
 現在世界では、Ellipse Flexと同様にダブルフィルターで照射時間も同様なものが出せる小型機種がいくつか作られ、日本にも導入されています。しかしながら、電気容量の不十分な小型機種では照射時間中ずっと安定した出力を保つことができません。そのため、十分な治療効果が期待できず副作用の心配も大きくなると私は考えています。

投稿者 biyou : 18:22 | コメント (0)

2005年07月05日

お休み

本日はお休みです。

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2005年07月04日

A級テスト合格


ついにA級テスト合格しました。昨年の初め、小学2年生だった娘がNHKの「てるてる家族」を見てフィギュアスケートに憧れました。私も小さいときからずっと憧れていたので気持ちはよくわかります。諸事情から4月まで待たせて、春休み集中4日間コースに入らせました。大変気に入ったようで、その後毎週、途中からは週に2回のスケート教室に通うようになりました。ストップやターン、クロスやバッククロスなど基本的なすべりを順にマスターして行くごとに、C級、B級、A級、とテストを受け、合格すると初心者から初級、中級、上級と級が上がっていきます。

A級テストに受かると卒業です。娘は夏休みは中国にひとりホームステイしていたのでお休みをしましたから、11月にちょうど6ヶ月で卒業して、今は個人レッスンを受けてジャンプやスピンをしています。そんな楽しそうなこと、見ているだけなんて我慢できません私も去年の6月から教室に入りました。クラスメイトは大体が小学生。我が娘を初め、みんな次々に卒業していきます。毎月月初めに申し込むことができ、申し込んだら4回続けて同じ曜日に習いに行きます。1回の教室は1時間。学会出張などでまるまる1ヶ月滑れない月も何度かありましたが、週に2回がんばって行った月もあります。新しいクラスメイトができては、私をおいて卒業していってしまいます。昨年11月に娘がA級を受かったときに私はB級が受かりましたが、それからが長い道のりでした。A級テストは、まず、5歩片足ずつのスケーティングをして次に円の回りを1周半、前向きのクロスで回ります。次にモホークターンをして後ろ向きになり、続けて1周バッククロスで円の周りを回ります。クロスから向きを変えて3歩ほどスケーティングしてT字ストップ。3秒静止してから右キャリング、左キャリングで二の字ストップ。私にとってはこの中でモホークターンのマスターが難関でした。子供達が列に並んで順番にモホークターンの練習をする中、先生に「お母さんはバーに行って」と言われ、一人手すりにつかまり練習する日々でした。一ヶ月前にA級を受けたのですが、落ちました。沢山の子供達に混じって大人(習っているのはたいていは子供の付き添いのお父さん。皆日曜日に習っています。)も4人受けたのですが、全員不合格でした。昨日は大人は私を含めて2人だけでした。私より15歳年上の彼は審査員の先生に「大変よく練習されましたね。前回から素晴らしい進歩です。」とほめられ合格でした。私はテストの後、小学2年生の女の子と2人だけリンクに残され、「モホークターンをもう一回やってください」と言われ、やり方を教えてもらいやっとできました。なんとか、お情けで通してもらったというわけです。合格したものの、本番でうまく滑れなかったのでなんだかすっきりしない気分でした。もちろんこれからもスケートを続けるつもりですが目下の悩みは、コスチュームを買うべきかどうか…。

投稿者 biyou : 18:18 | コメント (0)

2005年07月02日

あかちゃんのあざ治療

> お忙しいところ大変申し訳ございませんがお返事をいただければ助かります。
> 2月生まれの赤ちゃんですが左頬、左まぶた(上下)こめかみに大人の握りこぶ
> し大の大田母斑があります。
> 近所の皮膚科で見てもらったところ、6ヶ月くらいからの方が皮膚が薄すぎない
> のでそのころから治療をすべきといわれました。
> インターネットなどで情報収集してもまちまちで何処を信じるべきか何が良いの
> かわかりません。
> 以下の点についてお教えいただければと思います。
>

> 1.貴院では保険(乳幼児医療の200円/月)で治療可能なのでしょうか?もし違
> うならどういう診療料の仕組みでしょうか?
・基本的に健康保険適応です。しかしながら、最近2回の照射で保険が打ち切られてくるようになり、困っています。4,5回の治療が必要な方が多いので。

> 2.麻酔について、麻酔テープのみ、麻酔テープ+麻酔の注射、全身麻酔、どれ
> で施術なさいますか?
・眼瞼部は麻酔テープ+麻酔注射、それ以外は麻酔テープのみ

> 3.施術何分前に来院、施術時間、全部終わって何分後くらいにかえれるものか > 。(上の子の幼稚園の関係で。)
・写真を撮って麻酔シールを貼るのが10分、シールが効くのを待つ時間が1時間、レーザー照射時間は5分(眼瞼の治療では点眼麻酔をしてコンタクトを入れて注射をする時間も要るので15分)、あとは会計を待つのは受付の込み具合でいろいろです。2時間から2時間半くらい見ておいてください。マスイシールを貼った時点から飲食させないで下さい。治療終了後はすぐに飲食可能です。

> 4.紫外線が少なくなるころに始めたら良いのでしょうか?
・一回で済む治療ではないので日焼けをしてしまったなら今から遮光して日焼けがとれ次第できるだけ早く治療開始したいです。日焼けや色素沈着があるままレーザー照射をすると色素脱失になる心配があります。色素沈着は時間と治療により治りますが、色素脱失は一生治らないこともあります。

> 5.施術の後は痛みがあり泣き叫ぶものでしょうか?
・治療中は泣きますが両親にお返しした時点で通常泣き止みます。痛みは数10分で治まります。アイスノンなどで冷やしてあげるとよいので、ご持参されるといいです。

(車で往復する予定なので
> 6.駐車場はありますか?
・ありません。お迎えと一軒置いて隣と斜め迎えに有料駐車場があります。地下鉄および京阪でお越しいただければ大変便利です。

>
> 質問の答えを充分参考にしいずれ来院させていただこうと思います。

傷あとのつかない治療ですから、早く始めることに問題はありません。
むしろ治療開始時期が早ければ早いほど、以下のメリットがあります。
1)皮膚が薄いので治療効果が高い。
(使用するレーザーの波長により皮膚のどれだけ深くまで到達するかが異なります。赤あざ治療用のダイレーザーの波長のように比較的浅くしか光が届かない治療の場合は治療時期が遅れたために、あざが完全に取り除ける時期を逸してしまうということがしばしばあります。)
2)面積が少ないので一回の治療時間が短い。
3)このため、全身麻酔を必要とせず、貼付麻酔で治療が可能。
4)このため、全身麻酔に耐えられる体重になるまで待たなくてよい。絶飲、絶食なども必要ではない。
5)治療回数が少なくてすみ、レーザー照射後色調消退までの期間が短いため、治療期間が短い。
6)あざがあったことも治療のことも覚えていない。
7)治療の妨げになる日焼けをする機会が少ない。
8)レーザー照射後の色素沈着を生じにくい(大人の場合は殆どの人が生じて、レーザー治療の合間にしみの治療が必要となる)。

苺状血管腫は生後10日目、赤あざは生後1ヶ月か2ヶ月の皮膚の赤みが落ち着いてきた頃、青あざは生後3ヶ月頃から治療しています。

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2005年07月01日

プラセンタの化粧品

木曜日は研究日にしています。この日は診療をせずに共同研究や共同開発をしている企業や先生との打ち合わせをしたり、雑誌や新聞のインタヴューなど受ける日にしています。
 例えばさかのぼってみると、先週の木曜日は日本最大のシップ剤のシェアを誇る製薬会社と新しいフェイシャルパックの開発の打ち合わせをしました。その後で、第2世代IPLエリプスフレックスの日本のディストリビューターのガデリウスの方と打ち合わせをしました。
 その前の週は「ゆほびか」の記者の方がコエンザイムQ10のクリームについて取材に来られました。今、若返りの成分として話題になっているコエンザイムQ10が化粧品成分として日本で許可になったのは昨年の10月のことですが、私はこの成分にずっと以前に注目し、1999年から患者さんにしわとりクリームとしてお分けしてきました。ですから、数年前に日本でサプリメントの成分として認可が下りたときから、「日本で始めてコエンザイムQ10を美容に使用した医師」として、多くのテレビや雑誌の取材や講演依頼を受けるようになりました。来月号にはこの雑誌のほかにもPSという雑誌にQ10についての私のコメントが載るはずです。この日はこのあと、セルライト治療器のトリアクティヴというレーザーとマッサージと血管運動のための冷却を組み合わせた機械の販売会社の方と打ち合わせを行いました。この機械を1年半使用した結果を秋の学会で発表するための打ち合わせです。セルライトの治療と皮下脂肪を取り除いてやせることとがしばしば混同されています。また、男性の医師の中にはセルライトがどんなものか知らない方も多いのではないかと思います。一旦セルライトのでこぼこができてしまうとダイエットでやせたとしても治らないのです。セルライトの治療は根気が要るである、ということをセルライトについて簡単に考えている、特に男性の先生達にどうわかってもらうかがこの学会発表の課題です。
 さて、今日は私がブログを始めるよう提案された社員の方がSEの方を連れてこられました。ブログを私が自分で書き込めるよう指導してくださいましたが、写真のレイアウトなど難しそうなのでやはり当分今のまま、社員さんに文章と写真をメールでお送りしてあとはお任せする、ということにしました。そのあと、京都で唯一自社工場を持っているという化粧品製造会社の社長さんにお目にかかり、平野神社の目の前にある本社兼工場にお邪魔しました。便利かつ環境のよいところにあり、研究設備も備えた清潔で設備の整った施設にも感心しましたが、私にとって何よりも興味深かったのがこの会社の目玉である化粧品の主成分、プラセンタにまつわる話でした。私が京大病院形成外科の研修医をしていた21年前、今は開業されている高名な形成外科医の上司の外来についていると、「大矢軟膏」を塗って治療していると言う患者さんが来られました。火傷あとの盛り上がりである「肥厚性瘢痕」の治療として、その軟膏を塗り、その上を包帯で巻くという治療です。上司は「大矢先生は効きもしない薬を塗って包帯でぐるぐる巻きにして、こんなんでは格好が悪くて患者さんは外にも出られないではないか。こんな治療を何ヶ月も続けるのだよ。」と非難されました。しかしながら、当時大矢先生のところには火傷などの傷あとの治療のために大変多くの患者さんが詰め掛けていると聞いていました。上司は、患者が多く集まるのは宗教に集まる信者みたいなものだよ、とおっしゃいました。上司がその治療方法をあまり悪く言われるので、薬の成分について質問するのもはばかられ、疑問を残したままでいました。その6年後ごろより私は独自に肥厚性瘢痕に対してプラセンタをイオン導入する治療を始めるようになり、よい成果があげられるようになり、論文にも書きました。さて、本日訪ねた化粧品会社の社長さんより、18年前に化粧品として製品化したプラセンタ入りクリームの前身は医薬品であり、大矢軟膏そのものであるとの驚きの事実を聞いたのです。それならば大矢軟膏は肥厚性瘢痕によい効果があったはずだ。それで多くの患者さんが集まっておられたのだ。21年来の疑問が解けました。

投稿者 biyou : 18:15 | コメント (0)